公益財団法人 人権教育啓発推進センター

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新型コロナウイルス感染症と人権に関する座談会

座談会 発言録

座談会 採録

1 はじめに(登壇者紹介)

坂元

本日は、三人の有識者の方にお集まりいただきました。新型コロナウイルス感染症に伴う不当な差別や偏見について、その発生のメカニズムやそれを防ぐためにどのように対応すべきか、またその啓発のあり方などについて、それぞれ専門の立場からご意見を述べていただき、議論を進めたいと存じます。

私は、本日のコーディネーターを務める公益財団法人人権教育啓発推進センター理事長の坂元茂樹と申します。国際人権法を始めとする国際法を専攻しており、(国連)人権理事会諮問委員会委員の折に、2010年10月の国連人権理事会決議及び12月の国連総会決議で支持が表明された「ハンセン病者・回復者及びその家族に対する差別撤廃のための原則とガイドライン」の特別報告者として、ハンセン病の差別撤廃の問題に関わった経験がございます。

まず、ご登壇いただく皆様をご紹介します。

最初の方は、諏訪赤十字病院臨床心理課長で臨床心理士の森光玲雄さんです。森光さんには私どもが毎月発行している『アイユ』6月号のインタビューにもご登場いただき、「恐れるべきは、人ではなくウイルス。心の感染は止めることができる」とのメッセージを頂戴しています。また、森光さんは、本日のテーマを考える際の有益な手引きとなる日本赤十字社の「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!〜負のスパイラルを断ち切るために〜」の監修を行っておられます。

2番目の方は、慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科研究員で文化人類学、とりわけ医療人類学をご専攻の磯野真穂さんです。医療人類学では、病気になったときにどうすれば治るのかと考える際に、文化や社会によって対応が異なるが、なぜ異なるのかを文化に即した形で考えていくということです。本日は、専門家と市民、管理と自由の間で中間的な議論を可能にする医療人類学の立場から、お話を伺えるのではないかと考えています。

最後の方は、『感染症対人類の世界史 感染症との戦い方は歴史から学べ』や池上彰さんとの共著で『コロナ時代の経済危機』などの出版を通じ、新型コロナウイルスに関連した問題について積極的に発信されているジャーナリストの増田ユリヤさんです。増田さんは以前、高校で教鞭をとられたご経験があるとのことで、本日は、「感染症の歴史と差別」と題してご報告をいただくことになっています。

さて、本日の座談会の進行ですが、まずは、お三方に問題提起のご報告をいただきます。その後、休憩をはさんで、それらを基礎に自由討論を行いたいと考えています。

それでは早速ですが、森光さん、よろしくお願いします。

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